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出光統合で、物言うアクティビストがいくら儲けるのか

出光と昭和シェルの統合で、物言うアクティビストにかなりのお金が入り、新経営陣は苦労するだろうという記事がありました。その条件とは、

・出光と昭和シェルが統合することで基本合意がされた場合、出光は1,200万株の自己株式を取得すること
・その後、3年間、利益の50%以上を還元すること

の2つです。

出光の発行済株式数は、2018年7月17日現在で208,000,000株(https://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/detail/?code=5019.T)、うち自己株はわずかです(https://kabutan.jp/stock/holder?code=5019)。今後、2020年には1,300億円の利益を出す見込みです(http://www.idemitsu.co.jp/content/100864180.pdf)。

50%以上の還元をするということは、1,300億円の半分を3年分となりますから、1,950億円になります。

そのアクティビストは、香港のオアシス・マネジメントカンパニー(https://jp.reuters.com/article/idemitsu-kosan-funds-idJPL4N1TH2FF)ということですが、現時点でどれほどの出光株を持っているかはっきりしません。

一方で2018年7月17日付けで、出光一族の資産管理会社と言われる、日章興産と出光氏一族の持株が18.20%→15.91%と2.29%減少しています(https://kabutan.jp/news/marketnews/?b=n201807110376)。

これがオアシス・マネジメントカンパニーに渡った可能性もあります。さらに、昨年の12月11日に日章興産の持株11,000,000株を譲渡担保として三田証券にとられています。これが何らかの形でアクティビストたちの利益になる可能性もあります。

上記をざっくり計算すると、

2.29%の株が創業家からアクティビストに移ったとして、6,032,000株、これに譲渡担保が設定されている11,000,000株の合計で17,032,000株となります。208,000,000株から12,000,000株の自己株取得見込みを控除すると、196,000,000株が想定の発行済株式となります。

その結果、アクティビストたちの持株比率は、8.7%となります(17,032,000/208,000,000)。総額1,950億円の8.7%では約170億円です。

たしかに多額ですが、それ以上に出光の創業一族に資金は入ります。また、これは出光単体の数値であり、統合すれば、昭和シェルからの配当なども出光の配当原資となりますので、この計算以上の金額がアクティビストを含めた出光サイドにはいるはずです。

そして1点気になるのは、以下の記事で「基本合意がされた場合」に自己株式を取得するとなっていることです。ということは基本合意がされ、最終的にはM&Aが実施されなくても自己株式は取得されます。もし、この条件が2つ目の配当にも適用されるとすると、アクティビストたちは、統合がされなくても上記の利益をとることができるように見えるところです。

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