DMG森精機が日独統合を早めたのは、市場の不備が原因だったと報道されている。すでに森精機がドイツ社の２４．３％の株を保有しており、今後、株式交換にて森精機のキャッシュアウトなしに買い進めていく予定だったようだ。

しかし、その過程で日本とドイツの間の株式交換に関するルールが決まっていなかったため、株式交換の実現には時間がかかりすぎるため、今回は借入れによって株式を買い進めることになったということだ。

幾度と無く述べているように、IFRSを導入する前にこういった市場のルール統一をしないと意味が無い。IFRSは言うまでもなく、会計のグローバルスタンダードだ。それを導入するには、当然、証券市場もグローバル化しないとわざわざ会計のグローバルスタンダードを手間をかけて導入する意味が無い。

日本証券取引所上場企業が、世界中の市場で株を売買したり、株式交換ができたり、当たり前のことを当たり前にできるようにするのが先で、そのメリットをとりたい企業がIFRSを適用する、という流れにしないと無駄なコストを増やすだけになる。日本企業の多くにそんな余裕はないはずだ。

大原 達朗 Tatsuaki Ohara@ohhara_cpa

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2015/01/27 06:30:39

 

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