リソー教育の粉飾決算にかかる報告書をこのブログでも以前紹介した、第三者委員会報告書格付け委員会が非常に低い評価をつけたと報道されている。

大原 達朗 Tatsuaki Ohara@ohhara_cpa

リソー教育粉飾の報告書、識者「追及不十分で不合格」 – 朝日新聞デジタル http://t.co/SnZnKw2gmL

2014/08/30 07:22:59

この記事のソースは以下だ。

http://www.rating-tpcr.net/result/#02 

委員の個別評価が記載されている。特にその中でリソー教育からは要約版しか公開されていない点を指摘されている。たしかに第三者委員会が客観的に問題の本質を明らかにすることを目的としているとすれば、要約版では不十分であることは否めないだろう。

また、調査のずさんさを指摘している。ヒアリングの対象者も個別の役員を特定することなく「役員」とまとめる、また、粉飾決算では電子メールのやりとりを精査するデジタル・フォレンジック調査がまったく不十分であるとのことだ。当然粉飾の指示や経過などが、メール等でされている可能性は高く、正当な理由なくこの手続をスキップすることは妥当でないだろう。

ただし、粉飾決算に関する調査、報告については詳細で明瞭な説明である旨、評価が高い。仰星監査法人の南先生の面目躍如といったところだろう。

この第三者委員会報告書格付け委員会は、参加メンバーのボランティアで運営されており、それだけ、第三者委員会の運用について危機感をお持ちの弁護士先生がたくさんいらっしゃるということだろう。ぜひ、新聞記事だけでなく、格付け報告書の原本、また評価対象の第三者委員会報告書自体にもリンク先からアクセスしていただきたい。
 

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