ミツカンがユニリーバのパスタソース事業を買収し、その金額が非常に高いことはこのブログでも書いた。

このM&Aに対し、三菱東京ＵＦＪ銀行など３メガバンクと日本政策投資銀行が協調融資をすると報道されている。今回の買収金額が2,200億円でミツカンの売上より大きい。このビジネスをミツカン本体と同じくらいのビジネスに仕立てたとして回収に10年間かかる。ミツカンが非上場会社のため、詳細は分からないのだが、かなりチャレンジングな融資になると思う。

現在、上場会社にはM&A資金の融資がかなり出されている。一方で特にIN-OUT（日本企業が海外企業を買収するパターン）のM&Aでは失敗事例がかなりでてきている。

銀行融資というファイナンスの自由度が増して、M&Aのチャンスが広がるのはもちろん歓迎だが、最終的に融資が回収不能になってはいけない。買い手の売上を超えるようなM&Aに対する融資は相当難易度が高い。どこまで回収可能性の検討がされているのか。今回のミツカンのM&Aについてはファイナンスのその後、という視点ももっていきたい。

大原 達朗 Tatsuaki Ohara@ohhara_cpa

ミツカンの米事業買収に2200億円　政投銀・３メガ銀が協調融資　　：日本経済新聞 http://t.co/uR6iMQawkp

2014/06/23 06:07:52

 

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