＊＊＊以下、引用＊＊＊
「一部の新興市場では、経済成長が鈍化し、政情も不安定になっている。先進国の企業は、国境をまたいだ買収をためらっているようだ」との見方を示した。

記事では上記のとおり、その理由を政情不安に求めているが、金額が高騰しすぎている点もあるだろう。新興国のM&Aはマルチプルが高い。現在の利益水準と比較すると売買金額が高いということだ。

理由は単純で、将来、爆発的に成長すると多くの人が考えているからだ。しかし、その爆発的がどの程度なのかは正解はなく、経営者の意思決定に委ねられる。ある程度は感覚によって判断せざるを得ない。その感覚からして、新興国のM&A対価が高くなりすぎた、売り手が吹っかけすぎているということも背景としてあるだろう。

上記の引用には、一部の新興市場で経済成長が鈍化し、とあるが、これにより将来の期待値が下がり、これまでつけていた価額が高過ぎる、と感じ始めた経営者が多いといってもよいだろう。