みずほのシステム統合がさらに延期になったと報道されている。
合併の合意から15年経過していることから、いつになったら統合できるのか、という懸念もあるようだが、これは日本企業のM&Aの問題点を代表している。

多くの日本のM&Aが受け身だということだ。投資銀行やM&A業者からの持ち込み案件、あるいは「良い」案件を集め、多くのリストの中から「良い」案件を絞込み、最終的に買収候補を探していく。最終的に買収を決めたのはよいが、明日から何をしてよいかはっきり決まっていない、というケースが非常に多い。要するに案件ありきでM&Aを決めている場合がこれにあたる。

受け身でないM&Aとは、自社で必要なリソースが明確であり、「良い」案件という抽象的なものでなく、どんな企業が欲しいのかが明確になっている点が、受け身のM&Aと異なる。そんな都合のよい案件が転がっているはずもないので、自社でもM&A業者とも協力しながら、買い手候補を探していくというアプローチを採る。買収完了後、今日から、明日から何をすべきかはっきりしている。

受け身のM&Aの場合、買収してからしばらく様子見の時間が続く。日本企業のM&Aの効果が出るまでに時間がかかったり、成果がでないことの１つの原因はこの受け身の態度にあると私は感じている。

大原 達朗 Tatsuaki Ohara@ohhara_cpa

みずほ銀行がシステム統合1年延期　合併合意から15年経過、「いつになったら」:J-CASTニュース http://t.co/iwg36ME1su @jcast_newsさんから

2014/03/07 16:03:25

 

本誌は、M&Aを売り手、買い手、アドバイザーが三方良し、となるのが当たり前の世界の実現を目指しています。そのためには当事者が正しい情報を得て、安心して相談のできる場が必要です。その実現に向けて本誌は、日本M&Aアドバイザー協会で、以下のサービスやセミナーを提供しております。