プレジデントオンラインで以下のとおり、日本におけるIFRSの導入が難しいという記事があった。その理由として、

１）すでに海外からの日本企業への投資も行われており、IFRS導入のメリットがわかりづらい
２）国が違えば、商慣習が異なるため、会計基準も違って当たり前である

とこの２点をあげている。

１）については同感である。しかし、ここでも述べているいるように、会計のことしか考えないから解決できないわけであって、証券市場が役割を果たし、これまでのようなほんの一部の企業だけが享受している海外からの資金調達の機会を増やし、おまけに海外への投資機会を増やすべきである。しかし、これが実施されないまま、IFRSの導入にメリットがないことは同感だ。したがって、現在、J-IFRSという誰がみても？のつく業務をせざるをえないということだろう。
IASBへの影響力を持ちたい日本でIFRSに対して何もしないということはできず、一方で経団連を中心として、メリットのないIFRS導入への反対意見も無視できないからだ。

２）については、私は意見が違う。これが正しければ、IFRSの現状をどう説明するのか。またすでに30以上の米国基準採用企業、20程度のIFRS早期適用の日本企業がある。それも日本を代表する企業ばかりだ。環境が違うので、会計基準が違って当然ならば、この現状は説明できない。
また、グローバルな企業活動が増えており、日本企業であっても、海外での活動も増えている。この場合、環境はどちらにあわせて、どの会計基準を使うべきなのか、という問題にも答えることができない。

大原 達朗 Tatsuaki Ohara@ohhara_cpa

日本版IFRS　－難しい会計版「世界統一憲法」の制定 http://t.co/ocwiIwkGPw

2013/11/17 09:23:38

 

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