先日、このブログでもリーク記事としてお知らせしたサントリー食品のグラクソ飲料事業の買収が公表された。

概要は以下のリンクおよび引用したとおりだが、正式リリースは同社のサイトが参考になる。

買収金額は2,106億円。対象事業の売上が797億円、売上総利益が379億円。譲渡対象の資産は273億円。利益率が分からない。
サントリー食品のHPによると、同社の売上EBITDA倍率が10倍程度なので、これを参考にすると、約80億円のEBITDAとなる。事業はアフリカを含め、世界中に及ぶため、税金支払いがいくらになるかは不明だが、年間80億円はキャッシュ・フローを稼げない。ここでは参考に25％の税率で試算すると、60億円残る計算になる。

買収金額2,106億円から譲り受ける資産273億円を引くと、1,833億円。これを60億円で回収するには30年程度かかる計算になる。

食品は息の長いビジネスのため、回収期間に数十年かかる投資もあながち無謀とはいえない。
さらに本件の場合、この資料に詳しいが、イギリス、アフリカとサントリーがアクセスできていない地域への販路を入手できるようだ。簡単ではないが、サントリーの商品をその販路に流せることなどを考慮すれば、EBITDAが２倍３倍になる可能性もある。それを考えれば、十分合理的な価格となっていると思う。

大原 達朗 Tatsuaki Ohara@ohhara_cpa

サントリＢＦ、英グラクソの飲料事業を2106億円で買収　：Ｍ＆Ａニュース ：企業 ：マーケット ：日本経済新聞 http://t.co/prQOaLIbm6

2013/09/10 06:00:54

＊＊＊以下、引用＊＊＊

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