このブログでも以下のとおり、何度かふれているサーベラスと西武HDの問題であるが、結果として、西武HDとサーベラスの話合いはほとんど何も変わらないという結果であったと報道されている。

サーベラスのいうことが理論的には正しい西武HD
西武HDがサーベラスのTOBに応じないで、と社長コメント
サーベラスが西武株を売却しないあまりにも当然の理由
経済合理性が通用しなかったサーベラスの西武株TOB結果について

過去の経緯は上記をご覧いただくとして、問題は過半数の株式をとっておかなかったことである。
これだけ経営者が株主を無視していれば、通常は株主がその株を売却して終わり。ただ、ファンドとして、上でも書いたとおり、上場してもらってから、売却益をしっかりとる必要があり、そう簡単に売れないという事情がある。

そんななか、TOBで過半数の株を集めようとしたが、それも実現せず、自社で役員の過半数をとることもできず、結果として何もできない現状がある。

要するに過半数をとらない出資はこうして揉めたときになんとも動きがとれなくなってしまうわけだ。日本企業は過半数ととらずに出資する資本提携が多いが、最悪のケースは筆頭株主であってもこんな問題が起きうる、ということをしっかりと覚えておくべきだ。

大原 達朗 Tatsuaki Ohara@ohhara_cpa

西武とサーベラス、幹部協議は「何も変わらず」 : マネー・経済 : YOMIURI ONLINE（読売新聞） http://t.co/i0IYAdVLrb

2013/07/06 05:51:19

 

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