ブラックストーンがデルの買収提案を撤回した。ブラックストーンはアイカーン氏と共同でデルの買収提案をしていたことはこの記事でも分かる。

ブラックストーンが買収を撤回したということは、アイカーン氏もおそらくは撤退、ということで、事の発端となった創業者のデル氏によるMBOが実施される可能性が高くなったということだろう。

しかし、ブラックストーンの撤退理由が、業績の悪化が上がられているのが気になる。デルが業績悪化しているのはすでにブラックストーンも承知していたはずだが、それでも買収に手をあげていたのは、買収後、転売するか再上場して稼ぐ自信があったからのはずだ。業績悪化によってそれができなくなるということは、たとえデル氏がMBOしても、業績を好転させるのがかなり難しくなったとブラックストーンが見ているということだろう。

デル氏がポケットマネーでMBOをできるのあれば、問題はないが、この記事でも分かるように、このMBOにはマイクロソフトをはじめ、金融機関からの融資を受ける見込みだ。MBOするには、現在の株主からプレミアをのせて株を買い取る必要があるためだ。融資をするサイドとしては、当然貸した金は回収しないといけないし、条件によってはデル株式を転売して差益を稼いだり、マイクロソフトあたりは再生して、子会社化することなどを目論んでいるに違いない。それも、デルがきちんと稼げるようになることが前提のこと。ブラックストーンの撤退は、少なくとも同社がデルの再生に？をつけた結果と私はみている。

大原 達朗 Tatsuaki Ohara@ohhara_cpa

ブラックストーンがデル買収案撤回、ＰＣ販売不振など受け | Reuters http://t.co/N3GNuglrBK

2013/04/21 05:44:41

 

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