さて、ここからが大きな問題。情報を集めた。自分なりの意見を形成できた。今後は質問をしなければならない。自分が集めた情報には偏りがあるかもしれないし、実は自分の知らない情報もあるかもしれない。理論武装をしてから、今度は旅行代理店の方に質問をする。ここまで情報を集めて自分で検討したあなたには、インターネットがつながる部屋を探していたのだが、インターネット上の情報や取り寄せたパンフレットには必要な情報が載っていなかった、とか、自分がいきたいと思っているホテルには、なぜか朝食付きプランがなかった、などの疑問をもっているはずだ。これを旅行代理店の方にぶつけるのだ。インターネットを利用できるホテルはないのか、自分がいきたいＡホテルで何とか朝食をつけらないのか、そして、自分で調べた限りではこれがベストだと思っているが、もっと何かよいプランはないか、などの質問をするのである。質問の仕方には大きく２種類ある。何も分からないので、全部教えて頂戴、という質問と、自分で意見を持っているが、他者の意見もとりいれてさらによいプランにしていきたいという、この２つである。前者は、とにかく何を調べていいかもわからない、あまりにも時間がないというときには有効な質問である。ただし、自分がお金を払うようなとき、旅行を申し込むとき、あるいはビジネス上で取引をするときにはこんなスタンスでは相手の思うツボである。それは相手の立場になってみると分かる。相手の立場にたって考えてみよう。

もし、あなたが旅行代理店の店員であったらどうするだろうか？他人の立場にたってモノを考えてみることはとても重要である。旅行代理店の店員の仕事はいうまでもなく旅行商品をお客さんに販売することである。しかも、通常は高い商品を買ってもらったほうがよい。であれば、いろいろな商品、特に利益率の高い商品をまず売りたいと考えるはずだ。そこまで考えていない場合でも店長から、今週はこの新しいツアーのパンフレットがはいったから、積極的にお客さまに紹介してね、なんていう指示もあるはずである。
一方、モノを買う消費者、すなわち私たちはどういう立場なのか？いうまでもなく、安くてよい商品を買いたいのである。一言でいってしまえば敵対関係、少なくとも同じ目標を持っている同士ではない。だから、情報を持っていないといけないのである。情報とは世間相場、そして本当に自分が何をしたいのか、という点をできる限り具体的にイメージするのである。
具体的なイメージや他の情報を持っていれば、よい質問ができる。たとえばＡ社と比較するとＢ社はほとんど同じツアーなのに値段が随分違う？どうしてですか？という質問ができる。もしかすると、朝食がついていないとか、オプショナルツアーがついていないとか、気がつかなかった理由があるかもしれない。よい質問ができれば、よい回答が得られるのである。そして、よい質問をするためには自分が情報を集め、自分なりに整理をしておかなければならないのである。その情報から目標を明確化する。この段階までくればお金や会計の知識がようやくいきてくるのである。

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