ビジネスを成功させるため、個人の生活を満足のいくものにしていくための、ツールとして会計やお金のことを学ぶ、と申し上げた。これは、現実的にはどういうことなのか？
ビジネスを成功させるためには、目標の設定と現状の把握、というのはマストである。例えば、来年の売上を２０％増やそうと思えば、現状を知らなければならない。そして気合を入れることが重要である。気合をいれることは本当に重要なのであるが、気合だけではクリアできない課題がとてもたくさんあることもまた、事実なのである。気合だけでどうにもならないことをどうやってクリアするのか？
分かりやすく説明するために、企業ではなく個人の例で説明してみる。もし、あなたが、タヒチにバカンスにいきたいとしてどうすればよいか、少し考えていただきたい。
まず、いつタヒチに行きたいのか、どんなホテルに泊まりたいのか、何日行きたいのか、これを具体的に定める必要がある。目標を定めれば、いくらお金が必要になるかがわかる。サラッと申し上げたが、ここに大きな壁がある。タヒチにいきたいな～、ハワイにいきたいな～、ドバイにいきたいな～、なんて思うことはよくあると思う。でも、今の給料じゃムリか、あるいは子供が小さいからムリなのか、いろいろムリな理由はいくらでも思いつくだろう。そこで思考停止していないだろうか？そこで思考停止しているのであれば、いくら会計やお金のことを学んでも何も意味がない。会計やお金に関する知識が生きるのは、せいぜいその後からであるからである。
具体的にはどういうことなのか？前の例でいえば、自分がやりたいこと、すなわち自分が行きたいと思っているタヒチ旅行が一体いくらかかるのか、ということを知るのは、あるいは調べるのは会計とか、お金の問題以前の問題である。タヒチ旅行にいくらかかかるのか、というのは調べ物の問題であり、やる気の問題である。
この調べものを面倒くさがらずにやれるか、やらないかで大きな差がつく。この調べものをすることにより、何となく思いついた願望をより具体的な目標を設定できるのである。タヒチ旅行にいきないな～、が今度は来年の６月にタヒチのボラボラ島のホテルに６泊７日でいき、ダイビングをしたい。それには３０万円、来年の５月までに用意し、休暇をいれておかなければならない。これが目標の具体化である。これができない人はいくらお金や会計の勉強をしても意味がない。目標が明確になってからこそ、ではそのお金をどう確保していくのか、それを検討するためのツールがお金や会計の知識である。
だから、お金や会計の知識を学ぶ前に自分でモノを調べるやり方をきちんとマスターすることが重要なのだと思う。
そう、お金のこと、会計のことを学んだだけでは人間、何も変わらないのである。

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