コロナの影響があるなかで、観光業、とくにインバウンドを受けるためには、安心がキーワードであり、感染対策をするために、事前の検査などを含め、コストがかかる。コストがかかっても、安心を提供しないと勝負にはならない。そもそも生産性の低い観光、飲食業が生き残るには客単価をあげる、２５万円にするのは悪いことではない。

という趣旨の記事でした。

理論的には正しいでしょう。値上げができている企業はこの環境でも生き残っています。ユニクロしかり、携帯電話会社しかりです。記事のなかにはラーメン屋も弱い業種とありましたが、東京のラーメン店は普通に客単価が1,000円程度となり、コロナの影響が甚大な飲食業の中ではかなり健闘している業種と言えます。

話を戻して、この記事の主張どおりになったとすると、格差が増えると可能性が高いです。高単価のビジネスをできる会社は限られているはずです。競争がより厳しくなる。一方で値下げも限界でしょう。イオンやヨーカドーなどのスーパーは業績に苦しんでいます。数兆円売上をあげても利益が出ません。この環境で値上げをできる企業は限られているはずです。勝ち組は生き残れるし、そうでない人や会社が増えます。一方で勝ち組以外の人たちの生活があります。そうすると世間全体が値上げをすると彼らの生活が成り立ちません。

このバランスを調整するのが政治の役割でしょうから、相当に難しいものであることは間違いありません。こうした議論がされていることはほとんど耳にしません。もっともっとシリアスな問題を政治がとりあげてもらえるようにするためには、私達１人１人が問題意識を持ち、行動し、投票し、というサイクルを作り上げていくしかありません。

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— 大原 達朗 Tatsuaki Ohara (@ohhara_cpa) November 5, 2020

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