先日、BBT大学での勤続が10年間になり、表彰をいただくとともに教授に任命されました。丁度、週末に卒業式、入学式が執り行われました。もともとオンライン制の大学、大学院なわけですが、それだけに入学式、卒業式は貴重なリアルでの開催機会です。しかし、残念ながら現在の環境を考慮し、オンラインでの実施となっています。早く、ともに祝える日が来ることを願っています。 そのなかで卒業生へのメッセージをビデオで発信しました（学生の皆さんには、編集後、もうちょっとあとに届くと思います）。 そこで思いついたのが、 「他人を迷惑をかけず、誰かの役に立つ商売をしてほしい」 ということでした。 「他人に迷惑をかけず」ということは、もしかすると昭和的、古く聞こえるかもしれません。もちろん商売やビジネスに遠慮はいりません。しかし、誰かに負担が大きすぎるビジネスは長いこと続きません。短期的に稼ぐのであれば、「他人に迷惑をかける」ことはそれほど問題にならないことも多いのです。 しかし、それでは世の中がよくなりません。綺麗事だけ言っていても何も進まない、ということも多いでしょう。本誌も思い通りにならないことばかりです。それでも、正論を、自分が正しいと信じていることを発信し、実践していきたいと思っています。 そのためには、正論を貫いていても、ファンがいて、お客さまがいて、支えてもらっていることが必要です。こうしたサポーターははじめは少なくてもよいです。少ないほうが、よりマニアックでコアなファンのことも多いのです。そうしたコアでディープなファンを少ないがガッチリ持っているビジネスとはいわゆる「ニッチ」ビジネスになります。 商売は稼げばいいわけではありません。自分のお客さまだけが喜べばいいわけでない。 たとえばものすごい環境へ悪い自動車を、スタイルがよい、性能がよいという理由で沢山のファンがいてバカ売れしている、という状況を想定してみてください。すでに規制強化で、簡単には実現できませんが、今は良くても先は続かないはずです。 その意味で、 「他人を迷惑をかけず、誰かの役に立つ商売をしてほしい」 とメッセージを頭に浮かんだのだと思います。商売をしていくだけでも大変なのに、、、と感じるときもあります。しかし、経営者は責任があります。誰でも気軽にできるものではないと思うのです。 小さくても、他人を迷惑をかけず、誰かの役に立つ商売をすることは簡単ではありません。 しかし、実現できると本当に嬉しいことでもあります。

——————
M&A実務に必要な知識を体系的に学べる、10年間以上の実績のある「M&A実務スキル養成講座」については→https://www.jma-a.org/adviser/jma-k

「サラリーマンが小さな会社の買収に挑んだ8カ月間:個人M&A成功のポイント」好評発売中です！

「この1冊でわかる! M&A実務のプロセスとポイント」24刷 ロングセラー商品です！

本誌は、M&Aを売り手、買い手、アドバイザーが三方良し、となるのが当たり前の世界の実現を目指しています。そのためには当事者が正しい情報を得て、安心して相談のできる場が必要です。その実現に向けて本誌は、日本M&Aアドバイザー協会で、以下のサービスやセミナーを提供しております。