ソフトバンクグループが1兆3千億円の営業赤字に下方修正。こういうことは常にありうるし、これまでもあった会社です。
![](https://ma-japan.info/case/wp-content/uploads/2020/04/AdobeStock_300735766.jpg)
ソフトバンクグループが営業赤字1兆3千億円になるという下方修正をしました。2019年末時点でも有利子負債が18兆円前後ある企業ですから、心配にはなります。
この状況でソフトバンクグループは、上場させて子会社であるソフトバンク株を担保にいれています。2月時点の以下リンクの日経新聞の記事では、ソフトバンクグループが保有する株式の時価合計が31兆円ということです。
これは日々変動しますから、ここに大きなリスクがあります。この影響もあり、業績が大幅に変動します。バランスシートに計上されている投資勘定で10兆円ある企業ですから、10%の変動で1兆円単位の損益がでてしまいます。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55825180Z10C20A2TJ2000/
この中で孫代表は、自身の持つソフトバンクグループ株の40%、8,700億円相当を担保にいれています。これだけの規模の会社の借入の担保に代表者の株を担保にいれるというのも、冷静に考えるとハチャメチャです。個人保証そのものです。すでにこれをハチャメチャだと誰も感じない時点で、この会社はそういう会社なのです。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-03-27/Q7UMMMDWX2Q001
そして、これから自社株買いをすすめるそうです。
では破綻の可能性ですが、そもそもどの企業にもありえます。資金が持たなければどこも危ない。本誌がかかわる組織だってどうなるかわかりません。だからそうならないように今準備、できることを進めていっています。人の批判をしている余裕はありません。そして、こういうとき、誰も正解はないのですから、自分で考え、自分で行動していくしか無いのです。人に言われてやっているだけでは足りない。
ソフトバンクグループのように投資事業がメインとなるとPLの損益はぶれまくります。営業利益が1兆3500億円の赤字は痛いのですが、少しでもカバーしようとアリババ株の先渡契約を決済するなどして、PLでも1兆2千億円の利益、これは財務収益なので、営業利益には加算されませんが、を第3四半期に計上しています。
会社の存続については、キャッシュ・フローはポイントです。直近、開示されているのは昨年12月の時点のものです(https://cdn.softbank.jp/corp/set/data/ir/documents/financial_reports/fy2019/pdf/sbkk_financial_report_20200207.pdf)。
これよると
営業キャッシュ・フロー 6200億円
投資キャッシュ・フロー △3兆8000億円
財務キャッシュ・フロー +3兆円
です。
ざっくり3兆円かりて、本業で稼いだキャッシュを足して、投資につっこんでいます。
投資の内訳はファンド、子会社化で2兆円、設備投資1兆円、設備投資以外の投資が1兆円です。
投資をとめればキャッシュフローは改善されます。また毀損はするでしょうが保有する時価総額31兆円の株があれば、今の時点でこのビジネスは破綻はしないでしょう。
18兆円の借入については、金融機関としては、確実に1兆円程度の営業利益を稼いでいるソフトバンク(携帯電話事業)は当てにしているはずです。目先のキャッシュ・フローも見えているので、融資を続けているのだと思います。そして、個人資産も子会社の株も担保にとっているわけですから、かなり資産保全がされている状態です。
並の経営者であれば、何が上場会社だ、とブチギレしてもおかしくないような状況で資金調達している状態です。
先のことはわかりません。どの会社もまずい。トヨタだって、1兆円のコミットメントラインの融資枠を確保しようとしています(https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57314840X20C20A3L91000/)。JALもANAもキャッシュ確保に急いでいます(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200327-00000238-kyodonews-bus_all)。大企業も黙っていて誰かが助けてくれるわけではないのです。
その中で相変わらずのスタンスでソフトバンクグループは資金調達をしているし、事業を進めています。どうなるかはわかりません。規模も相当大きくなってきており、その影響力も大きくなっています。このような投資をして、その成功から資金を捻出し、ときにはそれを担保に個人資産もつっこみながらビジネスを続けるソフトバンクグループは以前からスタンスは変わっていませんし、私は好きですし、常に勉強させていただいている会社です。
本誌でソフトバンクの記事を検索してみました。やっぱり大好きなのかもしれません。。。
https://ma-japan.info/?s=%E3%82%BD%E3%83%95%E3%83%88%E3%83%90%E3%83%B3%E3%82%AF
ソフトバンクグループ、1兆3500億円の営業赤字に–2020年3月期の業績予想で https://t.co/qpROVVY73L @cnet_japanさんから
— 大原 達朗 Tatsuaki Ohara (@ohhara_cpa) April 13, 2020
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