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資本の論理に勝てないということはどういうことか

デサントと伊藤忠のTOB合戦は、和解という形に落ち着きました。

記事によると、現在の伊藤忠のデサント株式の持分比率は40%程度ということです。デサント社員の90%が伊藤忠には反対という状況であったにもかかわらず、何が起こったのでしょうか。

会社は誰のものか、という議論は昔から日本では好まれるテーマです。会社は社員のものだ。社員を大切にしない会社は必ず衰退するからだ、というような考え方も一定の支持を得てきています。デサントは社員の考えで動いて、結果、伊藤忠に負けました。

会社は株主のものです。それは「所有権」という意味です。

実際の運営をするのは社員ですから、社員を大切にするのは当然ですが、だからといって会社の所有権を社員がもっているわけではありません。
細かいことをいうと、社員とは会社法上は株主のことをいいますが、ここでは一般的な用語でわかりやすく社員=役員、従業員とさせてください。

そして、株主と社員で意見が割れた場合には、株主の意見を採用するように制度、法律は決めています。それはリスクをとってお金を出した方だからです。お金を出した人と、会社からお金をもらう人では、お金を出した人の意見を採用せざるを得ません。

だからといって、株主がいつも正しいとは限りません。正しいとは限りませんが、リスクをとってお金を出している人の意見を最終的に尊重せざるを得ないのです。そんな基本的な権限すらなければ、株主は企業に投資することなどしなくなってしまいます。


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