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公認会計士協会が監査の信頼回復に向けた取り組みを公表

先週になりますが、公認会計士協会が監査の信頼回復に向けた取組について公表しました。内容はリンク先を見ていただければわかりますが、要するに東芝を発端として、粉飾決算が続発したため、不正を見逃すことのないように、しっかり気合をいれて監査をしていきましょう、というものです。

私はこの結論に非常に違和感を持ちました。昨日、公認会計士協会で会員=公認会計士向けに本件に関する研修会がありましたので、参加してきました。

ここで私が重要だと感じた点をまとめてみます。

・不正を見抜くことが監査ではできない、というのはもう通用しない

・不正監査基準にも重要な虚偽記載にかかる不正を発見することは監査の目的であるとされている

・したがって、重要な虚偽記載にかかる不正は発見しなければならない

・そのためには思い込みを排除し、批判的に被監査会社を評価しなければならない

・自分が経営者であれば、どうするか?をイメージして、紋切り型の監査手続ではない監査手続を実施すべきである

・不正は身近なものである。公認会計士協会監査業務審査会でも年100件程度の審査案件のうち、25件程度は粉飾決算である

・これに対して、公認会計士協会で懸念しているのは監査時間の短さである。監査報告書を出すまでに、平均して日本は44日間、米国は55日間、英国は70日以上時間を要している。日本は監査日程が少ない

・監査延時間は米国の半分、監査報酬は米国の時間単価で半分、総額で1/4しかない

・監査時間の延長は急務である


内容としてはよくわかりますが、まだ不足しています。証券市場も大きな問題です。明らかに粉飾の徴候があり、怪しげな動きをしている企業は市場、あるいは金融庁が直接チェックをして、必要に応じて上場廃止、停止処分などを採るべきです。

また、上記の問題を解決するには、監査人の資質をあげる必要があります。監査人の中で、実際に経営に携わったことがある人間がどれだけいるのでしょうか。少なくとも、会計と同様に真剣に経営を勉強したことのある人間がどれだけいるのでしょうか。

人材交流も含めて、課題は山積です。自分たちがプロとしてしっかりやることを宣言したことは悪いことではありません。しかし、これは気合でのり切ろう、と宣言をしているだけであって、最悪の場合、全部の責任が公認会計士に負わされる可能性すらあります。市場、監督官庁、公認会計士が果たすべき義務を明確にし、必要であれば権限を採る。そして人材育成に具体的に取り組んだうえで、チェック体制を強化する。これが本来の問題解決としてやるべきことだと考えています。 

 

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