ヤマダ電機によるベスト電器の買収にみるタイミングの大切さ
今年7月に発表されたヤマダ電機によるベスト電器の買収であるが、ようやく公取の承認が降りる模様だ。
○ヤマダのベスト買収「十数カ所で店舗譲渡を」 公取委
http://www.nikkei.com/article/DGXNZO49354510Z01C12A2TJC000/
EDINETでベストの株主の状況を確認すると以下のとおり、ヤマダとビックカメラがそれぞれ2位、1位の議決権を持っていることが分かる。
この東洋経済の記事にもあるとおり、2007年にヤマダがベストの株を買い集め始めたことに焦ったベストがビックカメラに救済を求め、第三者割当増資を受け、ビックカメラと資本業務提携を進めていた。
しかし、結局、それもうまくいかず、ヤマダ電器に買収されることとなった。
九州、沖縄地盤のベストと東日本発祥のヤマダの統合は地理的な補完関係から、よい組み合わせかだと思われたが、それをそでにして、ビックへ救済を求めたものの、それもうまくいかずベストも痛みまくった末に結局ヤマダへ買収されることとなったわけである。
なぜ、2007年にベストがヤマダを避け、ビックと関係を持った理由はわからない。しかし、M&Aはタイミングが重要であり、経済合理性をしっかりと検証して、実行すべきという示唆をこの事例からはしっかりと学ぶべきであろう。
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