「原発安全革命」古川和男著 文春新書という本を読んでみた。

１）固定燃料ではなく、液体燃料
２）ウランではなく、トリウム
３）大型プラントではなく、小型プラント

以上の３つの原則をとりいれることにより、原発の安全性は大幅に高まる。そしてこの数十年間をこの技術でつなぎ、その後は原発を廃止せよ、というが著者に主張。

これ以上の評価ができないので、大前研一さんに質問してみた。
彼の回答の趣旨は以下のとおり。

液体燃料で可能性があるのは、溶融塩だが、この取扱が難しい。たしかにテストでは問題のないような結果がでているが、それをいうのであれば、高速増殖炉であるもんじゅなどは夢の技術であった。

研究ベースでのテストでは本当にいろいろな可能性があった技術はたくさんあったが、商業ベース、要するに発電、送電、配電して利用者から使用料を徴収し、ビジネスとして成立させていく段階で実現できなかった技術の１つだと思っている。

これに加え、今年の夏の電力使用量も思ったほどのレベルまでいっていないため、もしかすると原発を全部止めてしまっても、しばらくは火力発電でCO2の問題はあるものの、日本人は乗り越えてしまうかもとも付言された。

たしかに、日本人は目標を設定してもらうと、すばらしい集中力でクリアをしてしまうことがある。リーダーにはそういった目標設定をきっちりできて、共感を得られる人が必要だ。

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