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アリババの勝手さとそれを米国が許すのはなぜか?

アリババがオンライン決済部門を担当するアリペイを中国国内で上場させると発表した。一方で、アリババ本体は、中国市場ではそもコーポレート・ガバナンスが受け入れられず、米国での上場をすることになった。

それでは国内で許されるものだけでも上場させよう、ということだろうが、身勝手な話だ。米国に上場していれば、資金調達をしたければ、アリババ本体で増資して資金調達をすればよいだけだ。子会社上場は親会社を肥えさせるためにされることが多く、わざわざ国境をわたってまでするべきことかというと?だ。しかも、親会社のコーポーレート・ガバナンスを認めていないのに、そのグループ会社を上場させるのは?だ。

では、米国はなぜこのアリババを上場させたのだろうか。裏はあるかもしれないが、少なくても表向きには、現代の経営はガバナンス、集団ではなく、1人あるいは少数の異常に尖った人材がリーダーシップを握るべきだと身を持って知っているからだろう。もちろん、その経営者の独裁はある。独裁の結果として業績がついてこなければ、株主はその会社を見放すだけだ。そこは市場に任せるべきで、投資家が興味を持つビジネスは積極的に上場させるべき、というのが米国の基本スタンスなのだろう。

これに遅まきながら気づいた中国が、せめて関連会社だけでも上場させたい、と考えたのであれば、一歩アクションが遅かったといわざるを得ない。

 

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