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日立マクセル再上場による非中核分離の意味

日立が日立マクセルを再上場させ、持株比率を減らし、連結対象から外すと報道されている。

これは98%の株式を日立が持っている日立マクセルを上場させ、その段階で日立の持つ株式を一般投資家へ売却するということになる。言い換えると日立が売り手で、一般投資家が買い手のM&Aとみることができる。

上場は資金調達の手段のはずで本来は日立マクセルに資金需要があり、投資家はそれに期待して資金を出すという構図のはず。今回、上場で得る資金の大半は日立本体にはいることになるので、本当に上場する意味があるのかは?が付く。

日立に資金需要があれば、日立が市場から増資で資金を集めれば足りる。日立マクセルを切り離したければ、第三者に売却すればすむ。上場して、資金も調達し、一部株も持ちつつ事業の切り離しもできる。いいとこ取りの日立にとってはベストの手法をとったということだろう。

日立には何の悪いところもない。しかし、親子上場はこのように利用の仕方によっては大企業に有利すぎるケースもある。親子上場については原則禁止にするかどうか、証券取引所において真剣に議論、検討すべきテーマだと思う。

 

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