経営者のための実践ファイナンス

投資効率は視点によって変化する

 この、算定結果の判定をまとめてみると、A案を採用できる根拠としては、現在価値が高いのです。ですからトータルで見ると、A案のほうがもうかるということなのです。B案を採用できる根拠というのは、短期に回収ができると。内部利益率が高いというのは、投資効率がいいということですので、そういった意味でも、B案を採用できる根拠はあります。

 ですから、この結果だけを見ると、短期的なものなのか、長期的なものなのか、どっちを重視するかによって、A案、B案の採用は決まってくるのです。ただし、先ほど申し上げたようにDCF法の結果が本当に正しいのかどうなのかというベーシックな質問を経営者の皆さんは、ぜひできるようにしていただきたいと思います。

 この例で言うと、ターミナルバリューの価値が余りにも大き過ぎるので、そこを本当に、このビジネスモデルでターミナルバリューとして永久にキャッシュ・フローが続くという前提で、会社の価値を算定するのが正しいのか、正しくないのかという点をきちんとチェックできるようになっていただければと思います。

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