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東芝の監査人があらたに決まった理由



東芝の監査人がPwCあらた監査法人に内定したようです。新聞報道などではあらたは比較的歴史は浅いが、トヨタやソニーなどの監査をしている法人です。これまでの関連性の薄い監査法人に決めたのでは、というような趣旨の報道がされています。

たしかにその一面はあると思いますが、あらた監査法人は元々青山監査法人のメンバーが中心となって新たに作られた監査法人です。プライスウォーターハウスがクーパースアンドライブラントと合併したのにあわせ、当時の青山監査法人と中央監査法人が合併し、中央青山監査法人となりました。この監査法人は、多くの不祥事を起こし、みすず監査法人と名前を変えた後、破綻しました。その中、旧青山監査法人は当時からソニー、トヨタ(中央青山監査法人に統合後担当※読者からのご指摘により加筆しました)の監査をしており、これらの企業の監査を継続すべくアメリカのPwCの協力も得て新設されたのがPwCあらた監査法人です。

そして、この旧青山監査法人は今から15年ほど前まで40年間程度、東芝の監査をしていました。東芝がADRをアメリカで発行する際に、米国基準の連結決算の監査をしていました。当時、単体の監査は太田昭和監査法人(現新日本監査法人)、連結決算を青山監査法人(現PwCあらた監査法人)が担当していました。まだ15年前ですから、当時40前後のメンバーはまだ現役です。何も知らないメンバーよりもはるかに会社の状況、会計処理に関する過去の経緯を理解するのは早いはずです。

 

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