ウェッチングハウスの減損を東芝が連結業績に反映していない理由
ウェッチングハウスの減損を東芝が連結業績に反映していないと報道されている。まず、内容を整理しておく。
東芝の子会社であるウェッチングハウスで2013年度、2014年度で1,600億円の損失を出した。その原因は原発の新規建設がうまくいかなくなり、2013年度で1,100億円、2014年度で500億円の減損をした。減損ということは製造設備の減損だろう。減損の金額と、損失の金額が一致してるので、この減損がなくても、利益はトントンだったわけだ。
一方でこれだけの減損をしているにも関わらず、東芝はウェッチングハウスに対するのれんをしていない。ここに問題があるのではないかというのが論点だ。
まず減損にしてものれんにしても、利益ではなく当初想定されたキャッシュ・フローを予定どおり計上しているかどうかをベースに判定する。減損は減価償却費の先取り計上であるから、長期的に見るとキャッシュ・フローは変化しない。したがって、子会社の減損=のれんの減損、と単純にはならない。
しかし、ウェッチングハウスの固定資産の減損は将来のキャッシュ・フローを予定どおりいかないことを見込んで、計上されたわけだ。よって長期的にみれば、両者は一致すると考えるべきだ。買収時ののれんは4,000億円程度だとすれば、1,600億円の損失は大きい。ちょっとこれは無視できるものではなく、正答化できる理屈がつけづらい。これだけ調査が入っている中で新たに大きな問題点が出るとは考えにくいが、かなり心配になるニュースではある。
大原 達朗 Tatsuaki Ohara@ohhara_cpa
東芝、米原発子会社が巨額損失 連結業績には反映せず:朝日新聞デジタル https://t.co/k2hqD7zrkJ
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