M&Aのハウツー

ホンダが勝訴した移転価格税制問題

ホンダがブラジル子会社との取引について、国税から移転価格税制を適用し、課税された75億円全額の取り消しがされたと報道されている。

移転価格税制とは、税率の安い海外子会社に利益を移転させてしまうと、日本の利益が減り、結果として日本での税額が減ってしまうので、これを防ぐために設定されている。

基準は独立企業間価格といわれる、グループ外の企業への販売金額よりも、グループ内への販売金額が高い場合に、利益移転を判断される。このあたりは以下のトーマツのページに詳しいので、ご興味がある方は参照されたい。

http://www.tax.tohmatsu.co.jp/recruit/tp/work/abouttp.html

これだけでいうと、簡単に聞こえるかもしれないが、ホンダの扱っている製品、パーツは相当な数量、しかも売却先は全世界に渡る。販売金額はグループ外であっても時と場合によって大幅に異なるはずで、これを移転価格税制のために、集計管理するコストは相当なものだ。

そして一番の問題は、こうすれば移転価格税制が適用されると明確なルールがないこと。独立企業間価格を集計し、国税に説明してもそれがこの事例のように否定され、裁判で国税が負けるケースが多発していることだ。このようにグレーゾーンを作るのは日本ではよくあることだが、これをなくさないと余計なコストを国税も企業側も続けることになる。

さらにいえば日本の法人税率の高さがこの問題を生んでいるわかだから、法人税率を大幅に下げることによってもこの問題を解決できる。

移転価格関連の裁判に関する報道は本当に目につく。移転価格税制で狙われる企業は優良企業が多い。税金を大量に納めてきている企業なわけだ。他に追徴できるところが少ないから、ターゲットにするのであろうが、国税は追徴をとることが目的ではないはずだ。制度と運用を含めてこの不毛な状況の改善を期待したい。

 

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