M&Aのハウツー

鴻海(ホンハイ)への工場売却550億円ではどうにもこうにもならないシャープ

シャープが鴻海(ホンハイ)に工場を売却し、550億円程度の資金調達をすると報道されている。すでに、このブログでも「危険水域にはいったシャープ」「インテル300-400億円、クアルコム100億円の出資でホンハイへの牽制を超える動きを狙うシャープ」でも述べているとおり。数百億円単位の資金調達では、シャープの資金繰り正常化には全然足りない。

また、鴻海(ホンハイ)が興味を持っている工場を売却してしまえば、シャープの価値はさらに下がる。鴻海(ホンハイ)が当初決められた670億円で支配できる議決権がさらに増えてしまうのではないか。シャープを必要とする企業があれば、買収してもらえばよい。お金がありません、でも支配されるのが嫌です、という主張を念仏のように繰り返している間に鴻海(ホンハイ)が資本市場の論理で、自分たちの立場をどんどん有利にしていっていることにいい加減気づきかないといけない。

○シャープ、鴻海に海外3工場売却 譲渡550億円で最終調整
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20121130-00000004-biz_fsi-nb 
***以下、引用***

シャープが台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業と協議していた海外3カ国のテレビ組立工場の売却交渉で、両社が大筋合意したことが30日、分かった。
 売却対象はメキシコと中国・南京市、マレーシアの3工場で、譲渡価格は550億円程度の見通し。今年度中に正式な譲渡手続きを行う方針で、シャープは工場の売却益を元に財務状態の改善を急ぐ考えだ。関係者によると、3工場のうち、早ければ12月中にもメキシコの売却手続きに入る。その後、南京とマレーシアの手続きを順次、進めるという。
 北米向けの大型テレビを生産しているメキシコ工場は、すでに一部のラインで鴻海から受託生産を行っている。「鴻海が3工場の中で最も買い取りに意欲的」(シャープ関係者)な拠点だという。価格については、売却後の構造改革に必要な経費を差し引き500億~550億円とする方向で最終調整している。約5000~6000人とされる3工場の従業員も、工場の売却に伴い鴻海に転籍となる見通しだ。
 シャープは4カ所ある海外のテレビ工場のうち、ポーランドを除く3カ所を手放す。海外での薄型テレビ事業を大幅に縮小し、今後は鴻海に生産を委託する形を取るとみられる。シャープと鴻海は今年3月、資本・業務提携の契約を締結。2013年3月を期限に鴻海がシャープ本体に発行済み株式の9.9%(約670億円)を出資する契約だが、シャープの株価下落で交渉は難航している。

***引用、ここまで***


M&A実務を体系的に学びたい方は、M&A実務スキル養成講座


メルマガ登録はこちら

大原達朗の経営リテラシー-自ら考え、行動しよう-