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事業承継が思ったように進まない本当の理由

金融機関がクラウド会計のデータをつかって、オンラインで目利き、融資をすると報道されています。おそらくうまくいかないでしょう。
これは世間を騒がせている事業承継と共通の問題があるからです。

そもそも自分たちの会社の本当の状況を経営者が捉えていないからです。そして、税理士、会計事務所のサポートが行き届いてないこともほとんどです。

会計事務所、とくに東京、大阪の大都市圏では報酬が低下しています。価格競争になっているのです。それは当然で税理士の数が増え、税金を支払うために自社でコスト負担を増やしたい企業などいるはずがありません。じゃ、付加価値をつけよう、ということになりますが、ソフト会社が提供する自動で印刷できる、表や指標がキレイに表示される資料をいくらお金をかけて、顧客に提供しても、単価はあがりません。お客さまである経営者からすれば「だから何なの?」なのです。

もちろん企業の方向性をアドバイスできればそれに越したことはありませんが、これも簡単ではありません。ではせめて以下のような基本的なサービスはできていますでしょうか。

  • 月次決算を翌月20日までに報告
  • そこには、店舗別、事業別の数値を当然報告
  • B/S、資金繰りについての基本的な情報を提供

そして、この資料について経営者に説明し、質疑応答をするのです。そうすれば、経営者は自分で問題に気づくはずです。

一般的には、この程度のことをやっていない経営者、会計事務所なんてあるのか、と考えられていると思いますが、私の見る限りいわゆる中小企業はほとんどできていません。

会計事務所、税理士の先生からはそんな綺麗事いって、月2−3万円でできるか、というお叱りをいただくこともありますが、ほとんどの先生は、顧客に提案すらしていません。もしくは担当者に丸投げで自分で実際に問題のある企業の数値を見てみない、仕訳の内容も把握していないこともよくあります。

こんな状態でいくら、オンラインデータを使って分析したり、ネットマッチングをやっていったところで、融資がうまくいくはずがないし、事業承継がうまくいくはずないのです。

AIに仕事を奪わえるのは当然です。

人に譲ったり、資金を借りたり、という会社の一大事に自分たちのことが正確にわかっていない経営者、会計事務所が大半、という現状はまったくもって絶望的です。

ツールの問題ではなく、こんな基本的なことを基本的にやっていく姿勢が欠けていてはうまくいくものもうまくいくはずがないのです。

心がけと、少しの努力で改善可能な問題です。ぜひこの状況を改善して、システムやツールのメリットを十分に活かしていきませんか?

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