(続)なぜ人は上司の思った通り働かないのか

前回の記事では、「中途半端な実行」はやる気の問題ではなく、構造が生んだ合理的な行動であることを示しました。
では次の問いです。
なぜ人は、判断しないのでしょうか。
答えはシンプルです。
判断しない方が合理的な組織が多いからです。
まず、判断とは何かを整理します。
・目的を定義する
・制約を認識する
・選択肢を設計する
・結果に責任を持つ
この一連の行為が判断です。
そしてこれは、コストの高い行為です。
間違えれば評価が下がります。
責任を取れば負担が増えます。
成功してもリターンは限定的です。
この前提に立つと、重要なことが見えてきます。
人は怠けているのではありません。
合理的に「判断を避けている」のです。
では、どのような組織でこの現象が起きるのでしょうか。
共通する特徴は5つあります。
① 判断しても評価されない
判断してもしなくても評価が変わらない、あるいはむしろ余計なリスクになる環境です。
この場合、人は判断しません。
むしろ判断しない方が安全です。
② 判断すると責任だけが増える
意思決定に関与すると、説明責任や結果責任だけが上乗せされる構造です。
リターンがないため、合理的に回避されます。
③ 完了定義が曖昧である
「ここまでやればOK」が定義されていない状態です。
この場合、人は最低限で止めます。
それ以上やる理由がありません。
④ 判断権限と責任が分離している
決める人と責任を取る人が違う状態です。
この構造では、誰も本気で判断しません。
なぜなら、結果に対する当事者性がないからです。
⑤ 上司自身が判断していない
これが最も強い要因です。
上司が曖昧な指示を出し、最終判断を引き取らない場合、
部下は確実に判断を避けるようになります。
これは学習です。
「判断すると損をする」と。
ここまで整理すると、結論は明確です。
判断しない人が問題なのではありません。
判断しない方が合理的な構造が問題なのです。
ではどうすればよいのでしょうか。
答えは一貫しています。
判断せざるを得ない設計に変えることです。
具体的には、3つです。
① 判断の所有者を固定する
「最終的に誰が決めるのか」を明確にします。
② 完了条件を定義する
「何が出れば終わりか」を具体化します。
③ 判断を評価に組み込む
判断したこと自体を評価対象にします。
この3つが入ると、環境が変わります。
判断しないと仕事が終わらない。
判断した方が評価される。
この状態になると、人は変わります。
ここで重要な点があります。
すべての人が変わるわけではありません。
・判断する人
・判断を避け続ける人
に分かれます。
しかしそれでよいのです。
むしろ、それが見えることに価値があります。
最後に結論です。
人を教育して判断させるのではありません。
構造を変えて、判断せざるを得ない状態をつくるのです。
判断しないのは、能力不足ではありません。
合理的な適応です。
だからこそ、変えるべきは人ではなく設計です。
Why Do People Avoid Making Decisions?
In the previous article, we showed that “halfway execution” is not about motivation.
It is a rational response to structure.
So the next question is:
Why do people avoid making decisions?
Because in many organizations, not deciding is the rational choice.
Decision-making means:
• Defining objectives
• Understanding constraints
• Designing options
• Owning outcomes
This is costly.
Failure lowers evaluation.
Responsibility increases burden.
Success has limited upside.
So people don’t avoid decisions because they are lazy.
They avoid them because it is rational.
What kind of organizations create this behavior?
Five common patterns:
-
Decisions are not rewarded
-
Decisions increase responsibility without return
-
Completion criteria are unclear
-
Authority and accountability are separated
-
Managers themselves avoid decisions
In such systems, avoiding decisions is optimal.
The conclusion is clear.
The problem is not people.
It is structure.
The solution is also simple:
• Assign clear decision ownership
• Define completion criteria
• Reward decision-making
Once implemented:
People cannot finish work without deciding.
People are rewarded for deciding.
Behavior changes.
Not everyone will adapt.
Some will step up.
Some will avoid.
That clarity is the point.
Do not try to change people.
Change the structure.
Decision avoidance is not incompetence.
It is rational adaptation.
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