寺田社長M&Aインタビュー

大原:こんにちは。
今日はラーメン店の売却に成功されました寺田社長にお越しいただきました。これからお話を伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。

大原:寺田社長、今日はよろしくお願いいたします。

寺田社長:よろしくお願いいたします。

大原:売却をされた事業の概況についてなんですけれども、ラーメン店のチェーンですよね。売却された時の店舗数は何店舗ですか?

寺田社長:6店舗ですね。

大原:6店舗の売却をされるという事でご相談をいただいたわけですけれども、売却を検討された経緯・背景というものを簡単に教えていただけますか?

寺田社長:僕はラーメン店を2000年から経営しておりまして、2011年から店舗数を拡大していきました。その途中で2年前ぐらいから他の事業もやるようになり、どうしてもそっちの方が責任の重たい仕事になってきてつきっきりになってしまったんですね。その時に、ラーメン店の売上が少し下がってきてしまったんですよ。両方見きれないものもあり、そうなると、せっかく6店舗まで広げて、地元のお客さんにも愛されているし、売上もそこそこ高いところなので、自分が身を引いて、うちのチェーンをもっと10店舗、30店舗というふうに広げてくれる会社さんにお願いした方がいいんじゃないかなと。そうすれば、それに伴って従業員も面白くなりますし、やりがいも出てくるでしょうし、そういう経緯ですかね。

大原:一言で言うと、新規事業への集中のために既存の事業を売却されると。こういう売却理由というのは結構あるんですよね。ただ結果的に言うと、より大きい会社さんにいって、現状よりももっと急拡大ができたりとか、そういうチャンスを今働いてらっしゃる社員の方にとか、あるいは、今持っているブランドをもっともっと広めていくという意味で、会社そのもの、ラーメンチェーンのバリューを上げていくというようなことを考えると、売却というのも一つの手になるのかなと。

寺田社長:そういうことですね。

大原:結果として買っていただいた先というのは、より大手の飲食店のチェーンをやられている先だったということですよね。

寺田社長:その時に5社ぐらいお会いさせていただいたんですけれども、いろんな経営者の方、事業主さんがいらっしゃる中で、今自社がうまくいっていないから他社に手を出したいという方もいらっしゃるんですよ。実際はそういう方の方が僕にとっても条件が良かったりするんですけれども、今後の自分のラーメンチェーンと従業員のことを考えた時には、やはり未来のある会社、今回は本当にいいところに出会えたかなというふうに思いますね。

大原:今、寺田社長からご説明いただきましたけれども、実際にトップ面談という形で先方のオーナー・経営者と会っていただいたのは5社でした。その中で、一番社員の方、あるいは、お客様にとっていい先だろうと判断されたと思うんですが、もう1つの要因として、決断早かったですよね。

寺田社長:そうですね。

大原:今回5社の中から最終的に買っていただいだ先は非常に決断が早くて、極めていい話、業績もいい話ですので、各社皆さん興味持たれたんですよね。皆さんから意向表明いただきました。で、意向表明の中にいろんな条件があるわけですけれども、皆さんそれなりに高い条件を提示していただいた。その中で将来の取引先、従業員のことを考えられて寺田社長は選ばれたんですけれども、最終的な買い手さんは契約にハンコをつくのが非常に早かったですよね。

寺田社長:1週間ぐらいですね。

大原:5社並んで意向表明がガッと出て、普通はここからどこにするんだとか、これからどんなスケジュールにするんだとかを調整していく中で、1週間位でハンコを押すので、それまでに必要なことはこれこれこういうことなので情報を出してくれ。あるいは、社長との打ち合わせをさせてくれという条件をいただいて決めたわけなんですけれども、売却を検討される上で、スピートというものが大事だったかなと思うんですけれども。

寺田社長:スピードは大事ですね。スピードが遅いと途中でやる気もなくなってしまうし、途中でもういいやというふうになってしまいますので、ここだ!と思った時に、もうスパッと行けたというのが今回良かったですね。

大原:当然寺田社長は売り手のオーナー社長でいらっしゃるわけなので、ご本人が決断をすれば意思決定できますし、買い手の会社さんは大手の会社さんなんですけれども、トップの方が意思決定ジャッジをして決められたということが一番良かったと思うんですね。5社も並んで条件提示されて、どっちつかずの時間が続いてしまうと不安にもなってしまいますし、あまりネガティブなことばかり言われても、儲かっていない会社ならこれは仕方ないですが、儲かっている会社なわけなので、やる気がなくなってしまうのではないかということもあり、やはりここだと決めたら売るにせよ買うにせよ、早いタイミングで決断していただくということがやはり改めて重要なのかなと。

寺田社長:そうですね。

大原:この交渉、ハンコを押すまでは比較的早く行ったわけですけれども、全体を含めて大変だったこと、苦労されたことがあれば是非教えていただきたいのですが。

寺田社長:ヒヤヒヤドキドキでした。

大原:それは?

寺田社長:そうですね。たくさんあるんですが、私は3社経営しているんですけれども、その3社が財務上ごちゃごちゃというんですか、仕分けが出来ていないというんですかね。なので、そこをまずきれいにしなければならないということとか、スピーディーに対応するので、資料の提出が間に合わないということで、そこで非常にアルテさんには助かったなと。税務の面もお願いして、先生が直接データを持っていたので、即相手の会社さんに流すことができた、ということは助かりましたね。

大原:今回の場合は次々と寺田社長が新しい商売を始められて、さらに売上が立っていくものですから、簡単に言うと管理業務よりもその商売の方が早く進んでいってしまうという部分もあって、財務的には少し必要な部分もあったわけですよね。がゆえに、買い手の方にそのリスクを移転させないために、一旦会社分割しなければならなかったんですね。

寺田社長:そうですね。

大原:会社分割をする時にどうしても時間が必要で、分割するだけで1ヶ月半は最低必要ですから、契約してからクロージングして入金をしていただくまでに2ヶ月くらいあったんですよね。契約までは非常に早かったんですけれども、その間2ヶ月くらいあったので、ここでいろいろな資料を出さなければいけなかったりですとか、一つ二つトラブルがあったりですとか、本当にこれで最終的にお金が入ってくるのか、いつ入ってくるのかというようなことがヒヤヒヤされたところがあったのかなというふうに思いますね。その中で今回の場合は財務の方を当社で見させていただいていたので、買い手候補の方から財務に関係するようなご質問をいただいた時には、我々の方から直接回答・対応することができたというのは私たちとしても非常にありがたかったし、やりやすいところでもあったのかなというふうに思います。当社の悪いところは?

寺田社長:悪いところですか。

大原:私の悪いところでもいいです。

寺田社長:(笑) 売却にあたっての悪いところは、以前も売却のことを検討したことがあって、そこに比べたらまるっきり悪いところは何もないと思います。強いて言うなら、税務顧問をもう少し安くしていただけないかなと(笑)

大原:それはM&Aとは関係ないというところで失礼しました(笑) 最後にですが、これから事業売却、会社売却を考えられる、やろうとしている方に関するアドバイスと言いますか、実際に経験されて感じられたことがあれば是非お願いします。

寺田社長:そういう方がいらっしゃるなら、売ろうと思っているんでしょうけれども、一度M&Aに会社を流してみて、その中で判断されればいいと思うので、一歩踏み込んでみた方がよろしいかと思います。

大原:実際にアドバイスをやってみて、我々の業者に相談に行って、どんな先が興味を持つのかとか、どのくらいの条件が出てくるのかというのは実際に見てみた方が良い、それから判断するのでも決して遅くないよと、そういうことですね。

寺田社長:はい。

大原:ありがとうございます。寺田社長、今日はありがとうございました。

寺田社長:ありがとうございました。

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