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アサヒビールが青島ビールを売却するのは、欧州事業に注力というより財務戦略目的が中心

アサヒビールが、青島ビールの売却を検討していると報道されています。アサヒビールのリリース(http://www.asahigroup-holdings.com/ir/17pdf/171012.pdf)を見ても、詳細はまだ決まっておらずこれから相手を探すような内容でした。

ただし、今年1月のブルームバーグの記事(https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-01-25/OKCEHTSYF01S01)ではすでにアドバイザーとしてモルガン・スタンレーを起用するといったリーク記事があり、実際には相手先もしぼりつつある状況なのかもしれません。

目的については、記事では欧州事業に注力、とされていますが、買収に相当の資金を使っており、この1年間で有利子負債が1兆円ほど増えています。

直近の決算短信(http://www.asahigroup-holdings.com/ir/pdf/kessan/170803/2017_tanshin.pdf)からBSを引用します。

このように有利子負債が増えた1兆円相当はのれんが占めており、財務基盤がかなり厳しくなっています。純資産が1兆円ない会社で、有利子負債が1兆円増えるだけでもかなりの負担ですが、買収した企業の業績がもし予定どおりいかないとなると1兆円ののれんの価値が毀損するわけです。最悪の事態にも備え、財務基盤を整備するためにも価値のある資産を売却している、というのが実状なのではないでしょうか。問題が顕在化する前にこのような準備ができていることは、非常によいことです。さすがアサヒ、という評価をしてよいと思います。

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