ふくおかFGが４００億円の黒字見込から５４８億円の赤字に転落すると報道されています。原因は子会社である熊本銀行と親和銀行ののれんの減損９４８億円とされています。

のれんを除けば、４００億円の黒字がたっているわけですから、足下の業績は堅調です。このタイミングで、９４８億円もののれんの減損を計上しなければならない理由は、ただ１つで、高く買収しすぎたということに尽きるでしょう。

この2行の業績がどうなっているのははっきりしませんが、将来の収益を高く見積もりすぎたため、このタイミングでそんな収益をあげることはできず、利益がでているうちに早く処理をしようとしたものと思われます。

M&Aは買い手にとっては将来の不確実性を回避するよい手段です。しかし、最大の問題は高く買いすぎることです。買収は投資ですから、設備投資と同様に評価をし、金額を決める必要があります。そのためには買収後、いつ、誰が、なにを、どうやってやるのか、明確にしておく必要があります。エクセル上で数値が遊んでいる状況はとても危険な状態と言って良いでしょう。

ふくおかＦＧ、５４８億円の赤字　傘下の２行が大幅減損：朝日新聞デジタル https://t.co/tkpz55mj8W

— 大原 達朗 Tatsuaki Ohara (@ohhara_cpa) 2017年3月21日

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