星野リゾートトマムが上海の企業へ１８３億円で売却したと報道されている。以下のリンク先によると、対象企業の８割はファンドが持ち、星野リゾートは２割を持っているとのことだ。

過去５年間で売上は改善し、昨年度は純利益が８億円とのこと。今年はさらに改善しているとして、１０億円程度の純利益が見込めるのではないか。

通常、ホテルビジネスは設備が多く、減価償却費が多額で純利益相当の償却費があり、キャッシュ・フローベースでみると純利益の２倍くらいあることも多い。仮にそうであれば、キャッシュ・フローベースで２０億円あるとすれば、１８３億円は安い買い物だろう。

しかし、星野リゾートトマムは破綻案件で、固定資産の簿価はわずかなはず。したがって、年間のフリー・キャッシュ・フローは１０億円程度でみるべきだろう。回収期間は１８年。これからさらに設備投資をして、特に中国からのインバウンドを増やすつもりかもしれない。あるいは日本企業も経験したように金があるから買って、あとで大損をする可能性もある。歴史は繰り返すというが、こういった案件の顛末もしっかり追っていくべきだろう。

大原 達朗 Tatsuaki Ohara@ohhara_cpa

上海の企業が「星野リゾートトマム」買収　１８３億円：朝日新聞デジタル https://t.co/pkhNv7kE3e

2015/11/12 06:19:05

 

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