(追記+動画も追加しました)レオパレス債務超過解消の奇策は子会社への優先株発行で金利が14.5%!

記事の内容をまとめると
・レオパレスは572億円の資金を得て債務超過を解消
・レオパレスの増資を119億円、フォートレス(ファンド)が受ける
・レオパレスの子会社でキャッシュ・フローの安定している太陽光発電の会社(レオパレスパワー)が優先株を発行150億円
・残りの300億円ははっきりしないが、新株予約権付融資を金利14.5%で貸付、その結果、年間40億円の金利を得るということなので、逆算すると275億円の融資額となるので、これが300億円に相当すると思われる。
(追記)
以下レオパレスのリリースP.5によると、上記300億円は今回の新株予約権融資であり、上記に計算で間違いないようです。
https://www.leopalace21.co.jp/ir/news/2020/pdf/0930_02.pdf
ということは優先株がおそらく配当優先株であるとすると、太陽光発電の会社からも配当をガッツリ取る可能性があります。
(追記)
上記野レオパレスリリースP.22によると、太陽光発電会社からの優先配当は7%以上、この優先株は普通株式に転換可能であり、転換後はほぼ100%の議決権をとることが可能です。
この評価ですが、ファンドはエゲツないな、ひでーなと感じることがあるかもしれません。
しかし、レオパレスへの支援はほとんど誰もしなかったわけです。破綻をすれば顧客が困る。たしかにそうかもしれません。ただしこれだけの金利を払う余力が本当にレオパレスにあるのか、顧客を救済できる原資があるのか?です。そんな中での投資、融資です。ファンドも顧客から集まった資金を運用するわけですから、リスクの高い投資、融資について高利回りを要求するのは当然です。
これだけの負担をして、回復すればよいのですが、ここはいったん法的整理をしたほうがスッキリいったのではないかと思います。法的整理をしたあとに顧客なり物件で、採算のあっている物件を引き取ってくれる先はいくらでもあるはずだからです。
これだけの負担を負う決断をされたわけですから、後悔のないよう頑張ってほしいと思います。
レオパレスの債務超過解消、奇策頼み:日本経済新聞 https://t.co/eLR1FZ7NcD
— 大原 達朗 Tatsuaki Ohara (@ohhara_cpa) October 8, 2020
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